マイナンバー制度は変われない公務員を淘汰する

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行政手続における特定の個人を識別するための番号(マイナンバー)制度が導入されましたが、未だに「知らない」、「知ってるけど自分とは関係ない」、「担当だけど何をどうしていいのかわからない」という公務員が大勢を占めています。首長も似たような状況ですから、

「全庁的に準備を始めないと間に合わないぞ」と叫ぶ職員の声に耳を貸さない自治体が大勢

でもあります。

マイナンバーとは、特定の個人、法人及びその他の団体を識別する番号

です。行政機関、地方公共団体その他の行政事務を処理する者である我々公務員が、

個人や団体の様々な行政情報を駆使することで、公正な給付や負担を確保すること

がマイナンバー制度の目的です。

国民のメリットとしては、本人確認や様々な行政手続が簡素化されるので負担軽減

になります。

ここまで読んで「何だ脅かしやがって。住基カードが名前を変えただけじゃないか」と思われた方もいらっしゃるでしょうが、後述のとおり住基カードの運用準備で苦労した数十倍もの労力が必要になりますので、いつもの様子見や後追い作戦を予定している自治体は地獄を見ることになります。イメージとしては、

住民相手の業務は、本人確認も必要書類もすべて住基カード(顔写真入り)を使えに等しい行政手続きの変更

だからです。しかも、マイナンバーの利用等に関する法律が「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」、「独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律」及び「個人情報の保護に関する法律」の特別法になりますので、

個人情報だらけの行政事務全体が様変わりするのは避けられない

というおまけ付きです。

制度の導入目的だけを見ると、住基ネットの導入目的と変わりませんので、単に住基ネットの失敗隠しと早合点してしまいますが、(下図はすべて平成26年2月に内閣官房社会保障改革担当室が発行した「マイナンバー(社会保障・税番号制度)の概要」から引用)
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適用される業務がすでに決まっており、本人確認だけでなく添付書類で確認していた事項もマイナンバー制度のシステムを利用しなければなりませんから、システム利用の準備や窓口業務の見直し作業が膨大になることは説明を要しないと思います。(木を森に隠すとこうなります)
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マイナンバーの利用例としていくつか挙げられていますが、
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各業務で作成されている個人別のカードの類は、住民番号カードで一元化する方向に強制されると思います。
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最もしんどいのは、

マイポータルの活用を強制される

ことです。マイポータルの活用例としては、マイポータルから様々な台帳への登録申請、登録された自己情報の閲覧、情報の変更依頼、自己情報の活用実態の把握などが予定されており、現在ホームページの活用すら怠っている部門や職員には、これらのサービスを提供するために想像もできないくらいの業務量が待っています。また、国民は自分の情報をいつ誰がどんな目的で利用したのか知ることになるので、利用者である行政職員はIDとパスワードの使い回しを部下にやらせることもできなくなります。行政職員の個人責任を簡単に追求できるようにするためです。

自分のIDとパスワードを使わなければ仕事ができなくなる

ということでもあります。
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個人情報保護違反の罰則も強化されたので、誰が個人情報を利用したのかわからない行政事務は許されない

職場環境になります。いちいちIDとパスワードを入力していたら仕事にならないという窓口も多いでしょうが、上司がそれを黙認できる環境では無くなりますので対策が必要です。職員カードで認証するにしても暗証番号や生体認証などの手間はかかるので、証明書類の発行窓口などでは業務量の増加となります。しかも、誤って個人情報を提供してしまったら、記録に残るだけでなく、本人の知るところとなりますので、職員個人が責任を追求される事態は増えていきます。

日常的に多発する事例は、公務員個人のミスで国民の給付権を侵害したり過重な負担をさせたことに対する損害賠償請求

です。しかし、注意すべきはミスだけではありません。

公務員の仕事ぶりは常時システムで監視されている

ということを忘れてはなりません。
下図は行政マンの仕事ぶりを常時監視する特定個人情報保護委員会の組織と役割です。
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下図は監視方法です。この仕組みによって、

個人情報を扱うすべての業務は強制的にマイナンバー制度下に置かれる

ことになります。
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今の仕事のやり方が通用しないことはご理解いただけても、どのような対策を講じればいいのかはイメージすらできない方が多いと思います。下図のタイムスケジュールを見て、国の後追いが得策か、少なくとも可能なのかくらいはぜひ見極めてください。国だけでなく、国民の側も自治体が間に合わないことを許さない制度、それがマイナンバー制度です。責任を問われないためにも、

1年以上先のことには手も頭も回らない、自分と組織をまず変えて

ください。
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