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A:「ねえ、検察庁法改正は何が問題なの?なぜ悪いのかがよくわからないんだけど。」

B:「国家公務員の人事権を内閣が独占したら上に忖度(そんたく)する公務員が多くなったので、検察官もそうならないかを心配しているんでしょう。」

A:「検事も一般の国家公務員みたいに内閣が人事権を掌握するってこと?」

B:「検察庁法に明確にそれを否定する条文がなければ、全検察官の人事権を内閣が持つと解釈することは可能でしょうね。集団的自衛権を総理の解釈変更だけで認めた国民性からすると、微々たる解釈変更だと政府は思ってたはずだから、Twitterからの反撃は想定外だったはず。」

A:「情実人事は許さないっていうのが法律なんじゃないの?」

B:「残念ながら、適材適所を判断する能力が選ぶ側に充分じゃないので、情実人事の方が多数派。なので、法自身が許してると解釈した方が無難だろうね。」

A:「はあ?意味わかんない。」

B:「公務員の人事権は誰が持っているのか、憲法に書いてあるよ。憲法には『公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利』と規定されてるから、君にあるんだよ。」

A:「でも、三権のトップは国会や内閣が選ぶんじゃなかった?」

B:「そう。君は憲法で国会や内閣に委任したんだよ。人事権を。『情実人事はしないでしょ』と信じてね。」

A:「今まさに情実人事してるよね。でしょ?」

B:「今まさに、だとしても、内閣は好き勝手に決められるよ。内閣の好き勝手を止められるのは国会。国会が止められないなら、選挙で国民が止めるしかない。これが憲法が採用している基本ルール。だから、今はTwitterでの民意を受けて国会がどうするのかに期待するしかないね。」

A:「公務員だけじゃなく、国会議員だって、内閣に逆らえないのが現状じゃないの?どこに期待しろっていうのさ。」

B:「あなた自身に期待するしかないね。そういう国会議員を選んでしまった国民の全体責任だから。次の選挙ではよ〜く考えて投票するんだね。そこまで待てないなら、世論という主権者の武器を最大限活用するんだね。TwitterなどのSNSに政治家が敏感に反応する時代を自分たちで作り上げれば、いやでも政治家は反応するよ。上を見て仕事をするか、下の民を見て仕事をするかの判断を常に迫れるからね。今回も民の反応に敏感になっている政治家は少なからずいると思うよ。国民の側も、国の運営責任を負うのは、権力を行使する人ではなく、すべての国民にあるんだということを自覚した方がいいね。」

A:「でも、このままだと検察庁法の改正は止められないでしょう?」

B:「違憲じゃないから止められない。他の法律に違反しても止められない。違反している法は特別法として、つまり例外法として存在が認められているから。」

A:「改正の目的が許されないから違法じゃないの?」

B:「違法の断罪ができるのは司法だけなので、裁判まで待てる話ならいいけど。裁判になったとしても、国民の代表者を断罪するための覚悟を裁判官に求めるのは、それこそテコでも動かぬ証拠がないと無理だね。」

A:「国会は今週中に通りそうだし、止める方法はないの?」

B:「世論を急速に拡大させて、民意は反対が過半数だと思わせれば止められるかも。国民投票や署名運動ができる仕組みがインターネットにでもあればね。」

A:「『できない』という言葉はお前の辞書には無かったよな。他にいい方法はないのかよ!」

B:「あったとしても、権力の側が民意に従う法的義務は無いから止められないけどね。」

A:「そんな権力は死刑じゃないの。」

B:残念ながら、権力に死刑制度はないんだな。今止める手段は法的にはない。民意の圧力も現状ではパワー不足。だから、自分たちが選んだ代表者を次の選挙で解任できればと思うけど、現在はそんな仕組みもない。田中角栄さんの場合、民意は解任で確定でも、選挙では落とされることはなかったでしょ。しかし、選んだ責任だけはきちんと取らされる、それが国民主権なんだよ。」

A:「どうすればいいのさ、今後は…。」

B:主権者として、この国の運営に責任を取らされてるんだから、国政運営にも口を出す仕組みが必要だろうね。そのために主権者のSNSが簡単にできる仕組みだろうけど、今のままでは持論披露と世論誘導くらいしかできないので、骨抜きの情報公開制度を国に改めさせることが急務だね。自由闊達な議論を阻害するからと黒塗りだらけの情報公開を禁止できれば、必要な情報が国民の側に渡ることになるので、そのメリットだけで国民はより妥当な判断形成ができるからね。発言者の特定ができない仕組みにするだけで、政府の言い訳も撲滅できるし。公文書じゃないからと公務の記録を公開しないという逃げ口上を許ざず、公務で作成したデジタルデータも公開の対象にし、会議目的を問わず会議録は情報公開する前提で作成を義務づけるなどが急務の内容だね。」

A:「すぐに実現させるには困難が多過ぎやしない?この困難の多さって日本の民主主義は、与えられた民主主義だからとかに関係してない?」

B:「SNSで議論すれば、即日多くの案が出てくるので、実現可能性も容易に判断できるよ。だから、困難の多さはやる気ひとつで解決さ。与えられた民主主義は、与えられた経験をした世代が少数派となった現代では、原因としては小さいだろうね。今、この国の民主主義が機能しないのは、国民が無関心だからだよ。関心を持ってもどうせ変わらないということを選挙民は誰もが経験しているからね。」

A:「国民が無関心だから民主主義が機能しないってこと?」

B:「無関心が蔓延しているのは、権力の側にいる人々が国政への国民の関与を無に等しい程に間接にした間接民主主義を採用してきたから。松下塾のように、この国の行く末は俺が決める、という主権者育成にも国は消極的だしね。安保闘争世代は主権者としての義憤(ぎふん)から権力側に反乱を起こした世代だけど、完敗したので全国民的な無関心に拍車がかかって今日に至っている。」

A:「間接民主主義が諸悪の根源なの?それ憲法で決めたことでしょ。憲法改正しないと無関心がはびこり続けるってこと?」

B:「憲法改正は内閣や国会がその気にならないと始まらないので、自らを滅ぼす憲法改正はやらないでしょう。」

A:「それじゃあ、民主主義は滅びるしかないの?」

B:「いつかはね。『個人の尊厳』を権力側が脅かすのを防止するために憲法は存在するので、それ以外は、民主主義も含めすべて改正できるよ、国会と国民次第で。」

A:「いつもの堂々巡りになってきてない?」

B:「主権者である国民のやる気次第だからね。議論だけだと堂々巡りで終るしかないよ。国の姿はあなたの姿を写した鏡。情実人事が悪いというなら、まずは自分から改めないとね。実際に人事は適材適所より上が使い易いという理由で決める情実の方が多いからね。選挙などで国民の人事力を上げないと、国の人事力は上がらないという仕組みになってるのさ、民主主義はね。徴兵法が国会に上程される前に、今の制度にメスを入れる覚悟を国民には持ってもらいたいね。」

 

A:「その冗談こわい…。」

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